苦い文学

ラーティントゥンさん

今日は、ビルマ人のラーティントゥン(Hla Tin Tun)さんの誕生日だ。私より五歳ほど上だから、たぶん五十七歳だ。だが、彼は去年の八月、猛暑のさなか急逝した。

私がラーティントゥンさんと知りあったのは、ビルマ人難民支援関係の活動を通じてだった。私は彼と、およそ八年の間、ビルマ人難民の収容にまつわるさまざまな活動をともに行った。

彼自身、難民であり、入管に収容された経験もあった。自分と同じような状況にある人に対する同情の思いが厚く、多くのビルマ人が彼のことを頼りにしていた。

私もまた、入管の問題や、ビルマ人どうしの問題に困ったとき、彼に助言を求めたものだった。

私は他のビルマ人と意見が合わないこともあったが、そうした場合でも、必ず彼は私の意見にも分があるということを認めてくれた。これはとても心強いことであった。

今、この世界には彼に助けられた人が数多くいる。そして、その一人である私は、そのことを日本語で書いておきたいと思ったのだ。