真実の記録

雨の日の憂鬱

晴れの日に傘をもって外出してほしい。

あなたはこう言うかもしれない。「そんな日に傘をもって出かけるのは、傘を無くしにいくようなものだ」と。

そうなのだ。必ずあなたは傘を無くすだろう。あなたが傘を持って帰宅することは決してないのだ。

だが、傘を持ったあなたがこう考えたとしたらどうだろうか。

外に出ている間に、この傘をどこかで捨ててやろう、と。

駅のゴミ箱に放り投げてやろう。電車の手すりに掛けたままにして、忘れたふりをして降りてやろう。どこかの公園に立寄って、草むらに不法投棄してやろう……。

はっきりいっておく。あなたは間違いなく傘を持ったまま帰宅することになるだろう。

これはいったいどういうことなのか。無くしたくないと思っているときには無くなるのに、無くしてやろうと思っているときに決して無くならないとは。

もしかしたら、傘に何かその秘密があるのではないだろうか? 我々が傘だと思っているものは、実は傘でも何でもなく、何か別の道具(THE TOOL)だとしたら……?

私は考えに考え抜き、ついに、傘屋の秘密結社が人類に仕掛けた恐ろしいたくらみに辿り着いたのであった。