入管に収容されている人のために仮放免を申請すると、結果が出るまでに普通は1ヶ月半から2ヶ月かかる。しかも、たいていは不許可だ。
牛久の場合は、収容されてから、1年は経たないと仮放免は出ない。なので、それを見計らって仮放免申請をすることもあるし、許可が出るまで何度も申請することもある。私はいつも後者のやり方を取る。つまり、不許可になったら、できるだけ早く再申請する。
Sさんは今年の2月に品川から牛久に移された。牛久に来たら、6ヶ月やそこらで出られるわけはない。なので、収容されてすぐに仮放免申請するのは無意味なこともかもしれない。しかし、常に申請中であるというのは、収容されている人にとっては唯一の希望にもなりうる。なので、申請していない期間をできるだけ作らないというのも、意味のないことではないとも思う。
さて、今回、私は4月22日(水曜日)の午後、牛久に申請書類を送ったが、入管に着くのは遅くとも金曜日、そして、おそらくその翌週の月曜日の27日にはSさんの手に渡るはずだ。なので、申請はその後になる。そして、後で知ったことだが、実際、彼が申請したのは28日だった。
その3週間後の5月18日月曜日の午前10時、Sさんから電話がかかってきた。私はちょうど別の難民と北千住駅で待ち合わせをしていたのだが、こっちはJRの改札口で待っているのに、向こうは千代田線の改札口でいつまでもぐずぐずしている。私は相当イラついていた。そして、相手がようやく私を見つけて手を振ったそのときにその着信が来たのだ。
電話など無視して、すぐに待ち合わせの相手との用事(入管関係の書類への署名)に取り掛かってもよかったのだが、こっちは20分も待たされて腹を立てていた。なので、地下鉄のホームからあちこち尋ね歩いてJRのほうの出口までなんとかたどり着いた相手が前にいるというのに、無視するように電話に出た。すると、Sさんの興奮した声が聞こえてきた。仮放免が出た、というのだ。
